処女膜の位置

処女膜について

投稿日: カテゴリー: 女性の体について, コラム
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女性の「」については、様々な誤解や認識不足が見受けられる。
男性はもとより、女性自身が処女膜のことを知らない場合もあるようだ。
「処女膜を破る」という言い方は、比喩的な言い回しであって、実際の処女膜とはかけ離れた表現だ。これはバージンの女性が、初めて男性とセックスしたときのことを象徴しているに過ぎない。

処女膜は、膣口の少し内側にある粘膜のことで、これは膣腔の襞(ひだ)と同等のものである。
人によって形や大きさは異なっているが、子供時代には小さくて厚みのある襞で、成長とともに大きく薄くなり、成熟した女性では、直径10〜15ミリ、穴は7〜10ミリ、厚みは周辺部が厚く中央に向かって薄くなり2〜3ミリとなる。

処女膜には伸縮性があるが、激しいスポーツや自転車に乗ったりすることで、簡単に破れる。……と、破れるという表現自体が適切ではなく、割ける、あるいは後退するといったほうがいいだろう。
オナニーとして指を入れたりバイブ等の挿入物を入れていれば、処女膜は破れていると考えてよい。また、生理用品としてタンポンを使っているなら、同様のことが起こり得る。ただ、処女膜にも伸縮性があるので、穴が広がっているだけの場合もある。

セックスでペニスを受けいれる場合には、処女膜の穴の大きさよりも太いものが入るため、処女膜は無理矢理広げられる。このとき、処女膜が割けてしまうため、出血する場合もある。それでも出血の程度はわずかである。もともと処女膜にはあまり血管が通っていないので、少量の出血しかしないのだ。
しかし、膣口が狭かったり、ペニスが特大サイズに大きい場合には、処女膜だけではなく、膣口が割けてしまうために出血が多くなってしまうことがある。これは会陰裂傷という外傷になる。ごく希なケースだが、会陰裂傷の場合には、治療を要する。

処女膜があるかどうかが、処女の定義ではない。そもそも処女膜は、あまり重要な役割を担っているものではないのだ。処女膜は幼少時代の名残でしかない。バージンなのに処女膜がない……などという悩みは、ナンセンスである。


●処女膜の位置

処女膜の位置
▲処女膜の位置

処女膜は膣口のほんの少し奥に位置している。
膣壁に沿った肉色の粘膜のひだであり、延長である。
女性が自分で処女膜を確認するには、鏡をおいて見るとよい。が、見にくいと思うし、はっきりとこれが処女膜だとはわかりにくい。膣口の周りがそれなのだが、穴が開いていれば問題はない。

処女膜は、重層扁平上皮であり、唇の内側の粘膜より少し弱い組織だ。見た目は膣口を取りまくように、ぷっくりと膨れた粘膜の丸い土手のようになっている。ただし、形状には個人差がある。
中央(とは限らないが)には小指が通過できる程度の穴が空いていて、奥の膣壁と繋がっている。処女膜によって膣口の入口が狭くなっているが、膣本体には通じているので、経血や分泌液は支障なく膣外に排出される。

この穴の形状は人様々で、それは別図に例を挙げている。
処女膜は子供の時には厚く強靭だが、成熟するにつれ膣の成長に合わせて、少ずつ厚味が薄くなり、初体験を楽にできるようになる。
初体験の時に弱い痛みを感じた人が約40%、強い苦痛を感じた人が約30%と、痛みを感じた女性が7割に達している。処女の苦痛に対して、男性も女性も処女膜が破れて痛いのだろう……というイメージを抱いているが、これは間違った認識である。

処女膜には神経がほとんどないので、本来ならあまり痛みは感じない。感じるとしてもごくわずかなものなのだ。セックスで痛みを感じる原因は別のところにある。
初体験での出血は量的にわずかなことが多い。大量の出血が見られた場合は、ほとんどが無理な挿入による、膣壁や膣口の損傷である。
処女膜が初めてのセックスですべてが消失することは稀で、セックス回数を重ねていくうちに、徐々に失われる。そして、出産を繰りかえすとほとんど姿を消す。

処女膜の存在理由は諸説あるが、以下のような説がある。
(1)子供の膣内に雑菌や異物の侵入を防ぐ。
(2)精液を逆流を防ぐ。
(3)若年のセックスによる弊害を少なくするため。
有力なのは(1)だが、(2)(3)はほとんど意味がない。
処女膜がペニスの包皮に相当することから、子供時代の名残と考えた方がよさそうだ。

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●処女膜の種類

処女膜の種類は、分類すると20種類ほどあるという。
その中で代表的なものを図に示した。下図は、女性器の部分(、クリトリス、尿道口、膣前庭、)を模式図化したものである。

処女膜の種類
▲処女膜の種類

●環状処女膜
多くの女性がこのタイプである。
●破綻処女膜
セックス経験を積んだり、出産後にこのような形に広がる。
●処女膜痕
出産経験を経ると、ほとんどなくなってしまう。
●分葉状処女膜
環状の広がりが大きいタイプ。
●剪裁状処女膜
切れ込みの少ないタイプ。
●垂直状処女膜
縦の切れ込みのみ。見たまんま。
●篩(ふるい)状処女膜
レンコンのように複数の孔が空いているタイプ。このタイプの場合、指やペニスを挿入するのに「破る」という表現が適切になる。
●二ツ孔状処女膜
孔が二つに分かれている。
●半月状処女膜
孔の形が半月状。
●さく状処女膜
孔が中央ではなく、偏っている。
●閉鎖処女膜
完全にふさがっているので、月経があっても血が外に出ない。手術を要する。


●処女膜の異常

処女膜に穴が開いていない、処女膜閉鎖症の場合、初潮になっても経血を体外に出すことができないため、腹痛や吐き気などを起こしてしまう。早期に気がつけばいいが、放っておくと膣の中で血が固まったりして、お腹にこぶのような膨らみが現れたりする。

処女膜閉鎖症の手術は、メスの先端で処女膜の中央部を切開し、中にたまっている月経血を排出する。手術は簡単で、当日あるいは翌日には帰宅可能だ。その後、問題がなければ、月経が正常になる。

また、2000人に1人の割合で、非常に硬くて厚い、ペニスの挿入が困難な処女膜もある。この場合にも、外科手術が必要になる。
逆に、非常によく伸縮する処女膜の場合もあり、これを寛容性処女膜という。

まれに処女膜のない女性もいるが、これは異常ではない。
処女膜は、母親の胎内で体の各器官が形作られていく過程で、膣が開口するときに残ったものとされている。このとき、完全に開口すると処女膜は残らない。