近未来の分子コンドームとは?

「分子コンドーム」…新しい避妊薬の登場となるか?

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近未来の分子コンドームとは?
近未来の分子コンドームとは?

男性用の避妊薬は、待望され、開発は進められているが、女性用の避妊ピルのように確実かつ決定的なものはまだ登場していない。

以下の記事の方法は、朗報となる可能性を秘めている。

鍵はカルシウム断ち。卵子に入れない精子にする「分子コンドーム」|ギズモード・ジャパン

精子は身長の24,000倍の距離(*)を泳ぎ、卵子に到達すると狂ったように回ってドリルのように侵入します。このラストスパートを駆動するのがカルシウム。ならば…燃料のカルシウムを断ってしまえば永久に卵子にタッチダウンできないんじゃ? そう考えたUCバークレーが古今東西の男性避妊の薬効の聞こえ高い自然の生薬を調べ回り、ついにそのカルシウム噴射の元を断つ成分に辿り着きました!

ひとつ目は「プリスチメリン(pristimerin)」という、「ライコウトウ(別名トリプテリジウム・ウィルフォルディ)」から抽出される成分です。関節リウマチの治療薬として使われており、漢方薬の世界ではすでに精子に作用し生殖機能を低下させる効能で知られているやつ。もうひとつは「ルペオール(lupeol)」。こちらはマンゴー、アロエ、たんぽぽの根やぶどうに含まれています。抗がん薬として臨床実験が行なわれたりもしているものですね。

以上2つの成分は避妊効果は得られるんだけど、卵子と精子にはなんらの悪影響もないのだとか。また、男性が発情するホルモン系男性避妊薬と異なり、これと言う副作用もありません。コンドームほど節穴でもないんだそうですよ?

Polina Lishko分子細胞生物学助教授率いるチームは早速これを「分子コンドーム」と呼び、成果をPNASに発表しました。

(*) 身長175㎝の人に換算すると42kmで、ちょうどマラソン分に相当しますね。へ~。

卵子に取りつく精子の群れ
卵子に取りつく精子の群れ

これは期待が持てそうだ。

手法としては新しいが、似た成分を含む薬がすでに存在しているので、避妊薬として製品化するのはそれほど難しくなさそう。実際に、避妊薬として商品化するには、臨床試験などのクリアしなくてはいけない過程はあるので、認可される薬となるには年月がかかる。

この記事によると、女性がこの薬を膣内あるいは子宮内に使用することで、精子の受精能力を奪うことを想定しているようだ。いわゆる殺精子剤的な使い方だ。

これを発展させて、男性が飲む避妊ピルにもできそうだ。

女性が飲むピルの場合、彼女が飲み忘れていたり、あるいは飲んでいると嘘をついていても、男にはほんとうのことがわからない。ゴムのコンドームによる避妊は失敗のリスクが高いため、避妊を確実にしたいと考えるなら、男性用避妊ピルを飲むことが最善だ。ただし、現在は有効性の高いものが、ほぼない状態。

それを可能としてくれる男性用避妊ピルの登場は期待したい。

セックスを楽しむ上で、避妊は最重要問題だ。

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望まない妊娠は、女性には大きな精神的・肉体的な苦痛になる。妊娠してしまったから結婚するという、いわゆるデキ婚は、必ずしも幸せな結婚生活とはならない場合も多い。医療が進んでいる日本でも、出産で死亡してしまう女性は少ないながらもいる。女性にとって、妊娠は多くのリスクをともなうことでもある。

男女の関係において、セックスは不可欠な要素だろう。
昨今はセックスレスがなにかと話題になるが、若いカップルでセックスなしの関係というのは、極めて少ないと思う。

愛を確かめるため、性欲を満たすため、あるいはセックスを楽しむため……等々、セックスの目的はいろいろだろうが、妊娠を目的としないセックスであるならば、避妊は必須だ。

しかし、避妊には無頓着な人が多いのが現実。
これは、性教育がきちんとされていないことが一因だ。セックスの仕方から避妊の仕方まで教えなくては、セックスに対して無知のまま大人になり、いきなりセックスをすることになってしまう。それで失敗してしまうことも多いと思われる。

避妊方法にもいろいろとあるが、現状、一番確実なのは、女性が避妊ピルを服用することだ。だが、女性に負担を強いることになってしまう。男性用避妊ピルが登場すれば、負担は双方で負うことができる。本来、そうあるべきなのだ。

この「分子コンドーム」の早期の実現を望む。